シリア攻撃を回避

米国オバマ大統領が、シリアの空爆を宣言し、緊張が高まった。政府軍が化学兵器を使用したと一方的に決めつけたが、国連は、いまだに詳細な調査結果を公表していない。それだけ、政府軍が使用したという決定的な証拠がないからだと推測される。
 
世論は、軍事攻撃に否定的意見が圧倒的だった。イギリス議会は、攻撃を否決し、米国内も反対世論が圧倒的だった。イラク戦争の経験が大きいと思う。

関係各国の平和解決が探られ、シリアのアサド政権が、化学兵器を放棄することを条件に攻撃が見送られることになった。しかし、シリア人口の三割が難民となっていることや武装勢力が衝突を繰り返している中で、問題解決は単純にはいかない。

日本も中国との意見の違いがあり、軍事対立をあおるマスコミ・雑誌もある。これを利用して、集団的自衛権解釈改憲で実行しようというドス黒い企みに暴走する安倍政権。歴史の教訓に背を向ける典型だ。歴史から真摯に教訓をくみ取ることにこそ光があるのではないかと思う。