人間万事金世中

今年の前進座国立劇場公演の題名が「人間万事金世中」で観劇してきました。
黙阿弥が、明治十二年、維新後の激変する世相を見据えて放った一作が『人間万事金世中』であり、1840年にロンドンで初演されたエドワード・ブルワー=リットンの戯曲『マネー』の翻案であるとのこと。

江戸時代といえば、人情話は切っても切れないのですが、開国以来、「カネ次第」の世の中になったことを鋭く風刺した喜劇でした。

人間にとって何が大切なのか・・・決して「カネ」ではないということをしみじみと悟らせてくれます。

現代、今の政治をみてつくづく権力者のあさましさを感じ、あきらめてはならないと思う今日この頃です。