白夜行

年始に東野圭吾を話題にしました。
白夜行」の前に「幻夜」を読んだというアレです。

分厚い本でしたが一気に読みました。
しかし、このドラマがテレビでは、綾瀬はるかさんが、映画では、堀北真希さんが主役で作品になっていることも知らないでこれまで生きてまいりました。熱心なファンの皆様からみれば、なんとアホな読者だとしかられるかもしれません。

しかし、不満があります。原作の主人公とほぼ同級生で大阪の空気で暮らしていた私には、あの空気が胸に落ちるのです。ところがドラマや映画は、時代設定を今というかあとの時代に変えてしまった・・・これは、原作の描写を7割、8割をだめにしてしまう・・・私は、そう思います。

しかし、救い難い人間性の錯誤と、あってはならないと思っても現実にある倒錯・・・。頭の中にこびりつくようないやな記憶がふと、時々よみがえる・・・。これが、文筆家のなせる技なのかもしれませんが、人間の性(さが)について考えてしまいます。

あのようにはならないためには、人間を真正面から愛情をもってむきあうことなのでしょうか。そうありたいと思います。