エジプトの新大統領

ムスリム同胞団のモルシ氏が選出されました。それにしても「強大な軍」が、革命後の議会を解散してしまい、大統領選が終わる前に、大統領の権限を縮小してしまうなど、信じられない横暴が続きました。

このままでは、再び、タハリール広場で流血の惨事が広がるのではないかと心配していました。

しかし、ある新聞が、アラブの春が「イスラムの春」に・・・と表現していましたが、勝手な思い込みなのではと思います。イスラムに対する侮辱とも取れますし、欧米の価値を無批判に高い地位を与えた前提で判断しているように思えるからです。

エジプトは、ローマ帝国ビザンツ帝国オスマントルコ、その後は、イギリスに搾取され続け、厳しい歴史をへて、独立国となりました。エジプト人の未来はエジプト人が決定すべきであり、イスラムの国々の民主化は当然可能です。現在のごたごたの原因は、過去の大国による支配と懐柔の残滓があるからで、それらとの戦いがいま展開されているのだと思います。

ちょうど昨日、大英博物館の資料からエジプト文明の三千年にわたる豊かな生活を放映していました。さらに中東の大国であるだけに、豊かな発展と安定を求めています。ちなみにエジプトのピラミッドを見ることも夢の一つです。