報道の在り方が問われている

 長崎・佐世保市の女子高生の殺人事件は衝撃が大きかった。10年前にも同市では小学6年生による教室での殺人事件があり、当時二女が同学年であり大きなショックだった。しかし、こんどの事件で「首と手首を切断」「人を殺してみたかった」などという情報が警察から次々にリークされ派手に報道された。しかし、捜査の段階で、こうした情報を垂れ流すことが正しいことなのだろうか。
 一方、集団的自衛権行使の閣議決定に抗議した男性が焼身自殺を図った事件は、マスコミは、類似ケースが出る可能性があると、ほとんど報道しなかったことが記憶に新しい。
 佐世保で心を痛めている子どもたちにも容赦なくマイクを向けて取材合戦が行われたがこれでいいのだろうか。被害者遺族はもとより加害者関係者も、なによりも事件で心を痛めている子どもたちにいたわりが必要なのではないだろうか。