ユネスコに対する恫喝

ユネスコが「南京大虐殺」を世界記憶遺産として中国が申請し、認定したことで日本政府がこれを不服として、今後、ユネスコに対する分担金の支払い拒否、減額を検討していることがニュースになっている。

私は、被害者の人数は諸説あると思っているが、南京で日本軍が乱暴を働いたことは紛れもない事実であり、中国を批判する説を唱える人でも万単位の犠牲者がいたことは認めている。万単位の被害者がいたなら、それは大事件であり、大虐殺と言われても仕方ないのではないかと思う。

ユネスコに抗議するのはあっても仕方ないのだが、カネを払わないという言説がみっともないと思うのである。

ロシアの対応はスマートだと思った。日本がユネスコにシベリア抑留問題を申請し、認定したことをロシアと日本の二国間の問題として検討すべきだと日本政府を批判するとともに南京問題も日中二国間の問題ではないかと指摘しているのだ。
日本政府がいよいよ幼稚に見えてくる。