朝鮮人犠牲者の追悼式に、都知事の追悼文取りやめ

毎年9月1日、関東大震災のさい虐殺された朝鮮人犠牲者の追悼式に、昨年まで都知事の追悼文が送られてきたが、今回小池都知事は取りやめると発表しました。8月25日の記者会見で小池知事は「民族差別という観点より、災害で亡くなられた方々、様々な被害によって亡くなられた方々への慰霊をしていくべきだと」と述べました。

これに対して式典を主催する関東大震災朝鮮人犠牲者追悼実行委員会は「虐殺はなかったと主張する人の意向を受けた動きとしか思えない」と批判しました。
在日本大韓民国民団中央本部の呉公太団長は追悼文は虐殺の再発を防ごうとする気持ちを表すものとして、小池都知事に追悼文送付を求める文書を郵送しました。

在日韓国・朝鮮人問題に詳しい丹羽雅雄弁護士は「全犠牲者の追悼に、虐殺された方の追悼を取り込むことは、加害の歴史を見えづらくする。排他的な風潮を招きかねない」と指摘しています。