ちひろ 前進座

11月16日、浅草公会堂で前進座公演「ちひろ」を観劇してきました。画家岩崎ちひろの生誕100年を記念しての公演です。岩崎ちひろは、子どもの時から教科書によく掲載されていた挿絵としての記憶があります。

戦前、満州で暮らしましたが帰国した東京で空襲にあい、長野の松本に疎開し、終戦を迎えました。松本で行われた共産党演説会で共鳴し、日本共産党に入党、党中央宣伝局美術学校で学ぶために上京、自らの作風を確立させながら後に衆院議員となる松本善明氏との出会いなどが描かれています。

愛くるしくほほえましい子どもの絵が特徴の「ちひろ作品」ですが、それを壊す悲劇=戦争であり、戦争に断固反対したのは、自ら満州にわたり「国策」として郷土の人々を満州へ送ったことへの反省が自身のアイデンティティとして確立されたようです。

毎年、我が家には、ちひろカレンダーが電話の横にかけていますが、来年の分もすでに用意しました。

労働者への搾取

カルロス・ゴーン容疑者の突如の逮捕、徴用工問題、外国人労働者受け入れ拡大のための出入国管理法改定問題、いずれも、労働者への残忍な搾取が一つの線でつながっているではありませんか。日産の大リストラ、調整弁にされた派遣労働者、戦前の徴用工も死ぬほど働かされた犠牲者でしたし、すでに入国している外国人労働者はまともな賃金も人権さえも保障されていない実態が明らかになっています。

誰の要求なのか。搾取したい財界、それに従うアベ政権です。派遣労働者は当初厳格に職種が決められていましたが、労働者派遣法の改悪でなんでもありに、そして、派遣労働、非正規雇用が増え、我が国の人件費を抑え込み、成長できない国になってしまいました。問題の出入国管理法の改悪は、外国人労働者の職種をなんでもありにするもので、我が国の労働環境の改悪が懸念されています。

搾取したい財界は、法人税を下げろ、消費税をあげろと叫び、不当に低い賃金しか与えられない外国人労働者からも消費税は確実に取れ、輸出大企業は消費税が上がれば上がるほどもうかる仕組みです。消費税増税もまた、同じ線につながっています。

やはり、「万国の労働者よ、団結せよ」、マルクスは生きています。

葛飾区の在留資格者

外国人労働者の受け入れを拡大しようとする出入国管理法改定案が波紋を広げています。葛飾区には、外国人、約21000人以上が住民基本台帳に記録されています。中長期在留者は法律に基づいて29種類にも分かれていますが、最も多いのは永住資格の約6000人でいま問題になっている技能実習等の業務に係る外国人は、4000人ほどだとみて取れます。区内には、留学生として在留している方も3000人を超え、多くの留学生が仕事もしていると思われます。

外国人研修生が劣悪な条件で働かされ、人権が蹂躙されていることは国会でも大問題になっています。この大問題を解決しないまま、受け入れの拡大を行えば、人権蹂躙と搾取の拡大になるのは火を見るより明らかです。

葛飾区は人口増がまだ続いています。日本人の人口増もありますが、外国人の人口増数でも率では大きくが上回っています。政府提案の出入国管理法改定が行われれば、さらに拍車がかかるでしょう。慎重な審議が必要なのはいうまでもありません。

中間選挙

トランプ氏は選挙結果直後「とてつもない成功だ」とツイートしたそうだ。
下院では、共和党マイナス36議席民主党はプラス29議席過半数をすでに(11月8日付朝刊・未判明14議席)獲得した。
なにが勝利なのかとても理解できない。

上院は、両党獲得議席は変わらず、共和党が多数を占めた。なぜか、調べてみると州の人口を問わず、各州から2名ずつ選ぶ仕組みなのだそうだ。最大のカリフォルニア州は4000万の人口なのに少ない州は、60万人程度の州も多い。民意が反映されにくい仕組みのようだ。

トランプ政権の医療保険攻撃、移民敵視、マイノリティ攻撃などに対し、選挙に行かない層が投票所に足を運び、投票率を押し上げて民主党の勝利につながったという論評が多い。まるで沖縄県知事選でのオール沖縄の勝利の方程式のようだ。

「おかしいことはおかしい」と声をあげ、野党共闘にこそ政治の変化を可能にすることを示したのかと思う。

外国人労働者

いまや既にあらゆる分野で活躍している外国人労働者がたくさんいます。介護、工事現場、レストランで、またコンビニにも。工場など建物の中で見えないところにもたくさんいるのでしょう。

政府が臨時国会外国人労働者の受け入れを拡大する法案を提出しようとしていますが、肝心な詳細の点については、法案ではなく事務方に決めさせると説明していますが、わが党は「政府に白紙委任は認められない」と警告しています。
外国人労働者では、悪名高い「研修生制度」で最低賃金以下、残業代無し、はてまたパスポートを取り上げられるなど人権が蹂躙されている例が数多くあります。こうした問題点の改善なしに拡大はいかがなものでしょうか。

韓国の徴用工判決が反響をよんでいますが、これもまた安い労働力の供給源とされた暗い歴史の産物です。この歴史に反省がない政府の提案ならば、この外国人労働者拡大法案は、安い労働力の供給源を求めるという危険なものと指摘しなければなりません。

コンニャク問答

 森友学園事件で籠池氏が「総理明恵夫人から100万円の寄付をいただいた」と発言したら、官邸筋は、籠池氏を悪者としてつるし上げようと証人喚問となりました。このあと、100万円を梱包した封筒が「コンニャク」のいう隠語として使われていることが話題になりました。
 安倍第4次内閣で唯一の女性閣僚となった片山さつき大臣は、税務署への口利きとして100万円を受け取ったとされる疑惑が浮上しています。
 こうした大臣クラスで飛び交う「コンニャク」は、氷山の一角にしかすぎないのか?こんな感覚の方々は、消費税8%から10%に上げることには、何の痛みもないのでしょう。
 それどころか、飛び交う「コンニャク」は、表に出せない現金だから、消費税は関係ないに違いない。

公務員の公平性・中立性

9月26日の鎌倉公園プールの説明会は異常な運営が行われました。廃止反対の発言には、一分間と制限しながら、区の立場を代弁する廃止に賛成発言は、制限なく10分以上延々と発言させたうえ、質疑を打ち切りました。
公務員が区に都合のよい区民を優遇し、分断をもちこみ、公平性と中立性を侵すものであり決して許されるものではありません。
おりしも、今定例会では、議員の質問に幹部職員が差配しようとした事実が明らかになり、副区長が議会に謝罪に来るという一幕がありました。

しかし、総理大臣は困ったものです。憲法と法令を守るべき責任者なのに、自衛隊幹部をまえに改憲の持論を展開しました。世論と選挙結果で守るべきものを守らなければなりません。