ムラバク大統領辞任

混乱にあったエジプト情勢でしたが、決定的な場面を迎えました。民衆の力で政治は変えられる、この真理を実証したものです。

しかし、マスコミはひどいものです。エジプト大統領の声明などが発表されるたびに米国オバマ大統領がどういったこう言ったということが金科玉条のごとく報道しているからです。当の米国は、政権委譲後もどう影響力を保ち続けられるかという立場で発言しているのはミエミエではないですか。

ムラバク大統領に対するエジプト国民の怒りは、貧富の格差拡大や民主的な運動に対する弾圧など独裁体制に対する怒りであることは明らかですが、同時に、イスラム社会の中で米国やイスラエルに対する政権の立場も大きな怒りになっていることを見ておくべきです。だからこそ米国は必至なのです。

しかし、今後、エジプト情勢は、いくつのもの大きなヤマを迎えることでしょう。
わが国の政治も不満噴出、深刻な状態であることはご承知のとおりですが、「がんばりどき」であることを自覚しています。