直木賞に池井戸潤氏の「下町ロケット」

まだ、この小説を読んではいないのですが、報道によれば大田区(葛飾区だともっといいのに)の技術の高い中小企業が、ロケットを開発して、それを大企業があの手この手でその技術を横取りするために暗躍する・・・。

かつて、視察に訪れた東大阪は、すでに本当にロケットを完成させています。ですから、決してありえない話ではありません。

同氏の小説はいくつか読ませていただきました。スジが通っているのは、バブルの時代もそのあとも銀行などがいかにあくどい融資などをおこなって善良な市民が転落していったか、まじめな銀行員が排除されていくかなど・・・その視点に共感できるからです。同氏の略歴には、大手都市銀行に勤務とありますから、ストーリーのリアリズムはその体験にもとずくものなのでしょう。今後も体制におもねらず、巨悪に対する批判精神を発揮する活躍を期待します。