石巻の支倉常長

去年の12/14に「ハバナ支倉常長」という短文をプログに掲載しました。きのうまで五回目の石巻へのボランティアへ行ってきました。この銅像ハバナ銅像が太平洋をはさんでにらめっこしていると思うと感動してしまいました。

今回は牡鹿半島の奥、女川原発の近くまで足をのばしました。海岸線にあるすべての小さな漁港が壊滅的な打撃をうけていることがよくわかりました。そこには仮設住宅が高台につくられています。

その中で支倉常長一行がサン・フアン号に乗り込み、出港したという月浦というところに銅像が建てられています。月浦はこれです。

しかし、ここも被災地。銅像のある場所は、小さな公園になっていて、石碑も建てらているのですが、倒れたままでした。
そして、この銅像の横には、仮設住宅が、所せましと建てられています。

宮城県の被災者に対する無神経さには怒りを禁じ得ません。いま、真冬であり、さほど雪が多くないこの地域でも、昼間も0度、最低気温は、マイナス7度ぐらいまで低下します。仮設住宅の軒下は、吹きさらしで、「寒くて寝られない」と悲鳴です。福島や岩手では、2重サッシや断熱材を入れるのが当たり前の仕様になっているのに、宮城県では、一括でプレハブ大手に発注し、被災者の苦情が殺到し、現在も改良工事が、継続中です。がれきの処理も大手ゼネコンに一括発注で、現地の雇用に重大な打撃を与えています。しかも、漁港の集約化、企業参入を認めようとしています。小さな漁港が、集約化の対象外にされ、見捨てられたかの如くほったらかしにされているのを目にすると怒りを禁じ得ません。
村井知事は、即刻責任をとれと言いたいです。

小さな漁港では、かろうじてコミュニティが保たれています。しかし、石巻の都市部では、抽選で当たった順に、仮設に入居したために、隣同士のコミュニティがないところも少なくありません。それでも仮設自治会ができたり、自主的に班長さんを決めて、コミュニティづくりがおこなわれ、励まし合って生活再建のために歯を食いしばって頑張る被災者も多くいます。

二日間で、8ケ所の仮設住宅に物資をお届けしました。もうすぐ11ケ月、まだまだこれからが復興の正念場だと思います。